百聞は一見に如かず。まずはその駅名をご覧ください!
その名もズバリ「絶対にあきらめない 銚子駅」。一見冗談のように思えるこの名称ですが、現地の車内アナウンスなどでも使われている、正式な呼称なのです!
元々「銚子駅」と呼ばれていたこの駅が改名を行ったのは、今年1月1日のこと。銚子電鉄では、利用客の減少に伴う資金難を改善するため、2015年頃からネーミングライツ(名前をつける権利)の販売を行っていました。今回の改名もその一環。
銚子電鉄では管理する他の駅についても、ユニークな愛称を与えています。
提供:銚子電気鉄道株式会社
提供:銚子電気鉄道株式会社
一般的に、ネーミングライツの買い手は、自社や自社製品のPRを狙って改名を行うものですが、「絶対にあきらめない 銚子駅」の場合は違いました。1922年の創業以来、これまで幾度となく廃線の危機を乗り越えてきた銚子電鉄――約一世紀に渡るその歴史と、今後へのゆるぎない決意に対し、買い手である企業は「改名」という形で、共感と賛意を示してくれたのです。
さて、ネーミングライツ販売の他にも、「おばけ屋敷電車」の運行や、濡れ煎餅の販売など、ユニークな戦略で生き残りを図ってきた銚子電鉄。同社代表はクレイジーの取材に対し、今後の意気込みをこう語ります。
しかし、彼らは、なぜそうまでして、この銚子電鉄を遺そうとするのでしょうか。なぜこれほどまで必死になって、たった6.4キロメートルのローカル線を守ろうとするのでしょうか。私たちはその答えを、「絶対にあきらめない」そう名付けられた小さな駅で、見つけました。
「なぜ、ここで働くのですか?」私たちの問いかけに、銚子に生まれ育ったという女性車掌は、明るく、そしてはっきりとこう答えます。